種まき準備、育苗箱にマット敷き作業

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青森でお米とタマネギ作りに取組んでいるマエダライスです。

ここ数日はお米の種まき前準備として育苗トレイにロックウールマットを敷く作業を行っています。

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こんな感じ。土の代わりに肥料成分が含まれたスポンジみたいなマットを使用します。

うちで使用しているのは日本ロックウール社のマット。

www.rockwool.co.jp

軽作業なんですけど枚数が多いので時間がかかります。

土じゃダメなの?

土でも全然OKだと思います、所有している山林から土を用意できるとか、安価で譲っていただける場合とか、手間暇かければ安く済みそうですが、自然の土を使う場合は下処理が必要です(ふるいで粒を揃えるとか肥料を配合するとか、殺菌処理とか)そうでなければ育苗用の土を購入することになります。

 

もう少ししたら種籾の消毒作業とかに移ります。

 

種籾入荷、ネット詰め作業

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青森でお米とタマネギづくりに取り組んでいるマエダライスです。

今年植え付けするための種もみが入荷しました。

主力品種は青森県産まっしぐらです。

さっそくネットに小分けしていきます。

作業は数量が多いためお米の計量ラインを使用して行います。

 

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ネットに小分けする理由は、これから植付までの前処理でお湯に漬けたり水に漬けたり、乾かしたりと色々持ち運ぶことが多いためです。
容量が8㎏なのは、種籾を熱湯消毒する際に中までしっかり殺菌できる容量の限界が8㎏だからです。

 

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種子は病気の予防や品質を考慮して毎年更新しています。品質の悪い種籾は発芽率が悪かったり病気になりやすかったり、後々困ったことになるので品質の良い種籾を使用しています。

 

青森はまだまだ雪深く、春はもうちょっと先ですが徐々にお米の作業がはじまっています。お米の価格が下落して何かと色々大変なんですけど、ひとつひとつ確実に作業をこなして行きたいと思います。

機械のメンテナンスも大事だけど体のメンテナンスも大事。

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ここ数年、タマネギの作付け面積が増えてきたとにより、労働の負荷と時間が増加しました。これにより体に少しずつ変化が現れてきて、まず物が重く感じるようになり、そして膝や腰の関節に痛みが出てくるようになってしまいました。

 

原因はなんだろう、最初は年齢によるものかな?働きすぎかな?と諦めたりしていたのですが、よくよく考えてみると思い当たることがあったのでそれを書いてみます。

 

カタボリックという言葉があります。これは筋トレ用語で筋肉の分解を意味します。
体のエネルギーが不足すると、エネルギーを作り出すために筋肉を分解してエネルギーに変えてしまうことを言います。

 

農業をやっていると、朝食をとる前に畑で作業なんてよくあることです。繁忙期などは手軽にとれるもの(おにぎりやパン)等を食べて作業しています。エネルギーが不足するため「食べること」には気を使っていますが、その成分は炭水化物、脂質、糖質が主で栄養バランスが非常に悪いと言えます。このような状態を続けると体重が増え筋量が減り、減った筋量を補うため関節に無理が掛かり関節痛を発症します。

 

結論は、肉体疲労だったり筋肉疲労が頻繁に起こる状態で栄養バランスの悪い食事と不規則な摂取時間によりカタボリックが起きて筋肉量が減少してしまったのではないかと推測。

そこで、冬の間に失われた筋肉を取り戻し、春にしっかり働ける体を作るために食事の改善と筋トレを開始しました。体重を減らし筋肉を増やす、ついでに繁忙期の食事についても今のうち考えておく。重要なのはたんぱく質の摂取。


現在は1回の食事のカロリーを抑え、プロテインを併用してたんぱく質を接収しています。繁忙期は疲労回復系のプロテイン等に切り替えてみようと考えています。
今回の話は自分に限ったことではなく、多くの農業従事者に言えるとこだと思います。年齢が若い方はそんなのあんまり気にしなくても

 

プロテインは色々あるので正直お好みで選んで大丈夫だと思います。
食事制限と適度な筋トレで現在順調に体重は減り、筋肉が増加しています。

 

繁忙期はとにかく疲労回復を重点的に、カタボリックを防げるものをチョイス。
一応候補に挙げているのはこれ。

 

あとは作業の合間にこまめに栄養補給したいので携帯できるものを常備しておくと完璧。こちらも色々出ているので色々試してみたいと思います。

 

 

 

水田土壌中での稲わらの分解と窒素の挙動

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水田土壌中での稲わらの分解と窒素の挙動(PDF)を見つけました。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/dojo/57/4/57_KJ00001687999/_pdf

 

まとめると

低温では稲わらのセルロース分解はあまり進まないけど窒素の放出はある。逆に言うと低温でも稲わらの分解は少しは進むし、分解が進んでいないように見えても窒素は放出されてる。放出された窒素の20%ぐらいが生育中の稲に吸収される。

 

稲わらをすき込んでも窒素飢餓にはならない。窒素飢餓になるのは別の理由。と読み取れる。え、じゃあ窒素飢餓になる原因って他に何があるんだろう…

 

今年の冬に読みたい本

 

 

土壌診断のすすめ、うちの畑は痩せている

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青森でお米とタマネギづくりに取り組んでいるマエダライスです。
田んぼを畑化した圃場にタマネギや、今年からニンニクを植えています。

 

今秋に土壌診断を行いました。
畑の土を調べることにより作物の品質向上や病害虫問題の解決を図る施策の指針となります。また新しく作物を植える際に、作物に適した状態なのか調べる目的もあります。
マエダライスでは今年からニンニクを作付けしたので、その事前調査のために分析を実施しました。

 

土壌診断は取引のある肥料メーカーだったり最寄りのJAなど、割と色々なところで行えます。コメリなどホームセンダーで頼めたりもします。うちは確か取引のある肥料販売店に頼みました。

 

費用は1ヶ所につき1000円程度。うちは肥料などを購入しているため割引価格かもしれませんが、とりあえず目安として。

 

診断結果は数値とグラフで表され、どの成分がどれぐらい含まれているのか一目瞭然です。簡易的な説明もあるのでわかりやすい。

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全体的にpHは問題ありませんでしたが有機物不足が目立ちます。要するに土が痩せていてスカスカ状態。毎年少しずつ堆肥を投入していましたが、全然足りないみたい。

古くなったり痩せた土というのはどういう状態なのか、知っていることを書いてみる。
粒と粒の隙間が少なく、酸素が少ない環境を好む菌が増えることで病気のリスクが高い。土の中に有機物が少ないから。
害虫も駆除しなければ少しずつ気づかないうちに増えている可能性もある。これは食害だったり、食害の箇所から病原菌が入り込み発症する被害につながる。
有機物が少なく、粒と粒の隙間が小さいという事は、、、土が硬い、締まる。なので水捌けも悪い。これも土中に酸素が少ない状態を作り出すので病気の発生リスクにつながる。

 

大体こんな感じだと思う。なので畑をリフレッシュするためにあれこれしてあげる。
とりあえず有機物を投入する。堆肥に籾殻と米ぬかと残藁を混ぜ込み発酵させて寝かせた自家製堆肥とかとか。これらを土中にすき込む。

 

専用の機械をトラクターに装着し、土の上下を入れ替える。これにより古い土は下へ、新しい土は上に。さらに日光消毒効果だったり酸素の供給が出来る。

 

ガーデニングなら古い土は捨てて新しい土を入れれば良いのだけれど、畑はそうもいかないので大変。

 

規模が大きい農業形態だと工程数が多いから難しいけど、なるべく効率化を図って実施したい作業。そんなことを紋々と考えるのが冬期間だったりします。。。

 

 

発芽ムラの原因は播種時の潅水不足

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青森でお米とタマネギ作りに取組んでいるマエダライスです。

今年どうにも発芽ムラが酷くてその原因を見つけられずにいたのですが、播種機の水圧メーターが故障していて適正量の潅水が行われていなかったことが分かりました。

 

底床に培土ではなくロックウールマットを使用している場合の潅水量目安は2000ml。原因に気づくまでは1000ml程度しか潅水していませんでした。

 

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長年使用していれば故障もあるよねー。

圧力メーターはこれ

www.monotaro.com

田植が始まりました。

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青森でお米とタマネギを栽培しているマエダライスです。
今年も田植が始まりました。
5月8日から6月中旬まで作業は続きます。

 

初めて田植のお手伝いをする方や、就農した方への参考として田植作業のおおまかな内容はこちら。

・苗の運搬 ビニールハウスから軽トラックだったり2tトラックへ積込み

・田植機の日常メンテ グリスアップ等など主にオペレータがやります。

・田植機の運転

・田植機への苗の補充 

・水田のゴミ上げ 水田の端に堆積している藁などをレーキで水田から上げる

・水管理 水が入るところと出るところの調節

・補植 田植え機が植え残したところを手で植えます(当社ではやっていませんけど)

・田植機の洗浄 1日の作業終わりに行います。泥は乾くと固着するので大まかに洗い流します。

・後片付け 苗箱などを片付けます。

 

大体どこもこんな感じで数人で作業します。

 

www.youtube.com

 

稲 苗立枯病

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青森でお米とタマネギ作りに取組んでいるマエダライスです。

タマネギ移植が終わって一段落付いたものの、今度は稲の苗が病気。
ここ数年多発している立枯病。

薬剤散布でもなかなか収まらないのが立枯病。厄介です。

 

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ハウス育苗って、自然下なら6月ぐらいに芽吹く植物を4月に前倒しするわけだから、4月に6月の気候を再現するイメージ。

 

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追記 病気の主な原因は乾燥

播種機の潅水装置で灌水を行っていましたが、水圧ゲージが古くなっており既定の水量を散布していなかったため、緑化までの間に乾燥状態となり病気が多発したと思われます。

 

 

 

ビニールハウスのビニール張替終わりました。

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この日は奇跡的に朝から無風。今日しかない!今しかない!

先日強風被害によりビニールが裂けてしまった記事はこちら。 

www.aomori-maedacorp.com

 

さて、ビニールが巨大なため少しでも風があると作業は困難を極めます。というか無理。あと結構人数が必要。というわけで注文していたビニールが届いたその日が幸運にも無風で、この日に合わせて人数を確保していたので、やるしかない。

 

風は無いけど雪解けと雨で地面はぐちゃぐちゃ。ビニールに泥が付かないように注意しながらハウスに被せていきます。作業自体はなんとか1日で終わりましたが、、、

 

数日雪と寒気に曝されてしまった苗は大丈夫なのでしょうか?経過を見守り中なんですけど、あまり良い状態ではないのは確か。うーん。

 

強風怖いです。

 

 

 

 

 

 

1年間撮りためた写真と動画をYoutbe動画にまとめてみました


www.youtube.com

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青森でお米とタマネギづくりに取り組んでいるマエダライスです。

1年間スマホやカメラで撮影した写真と動画を1本にまとめてみました。

 

www.youtube.com

 

テキストとか装飾は無しで簡単にまとめてみました。
出来上がりを見るとなんか苦労を思い出して謎の感動が。

 

【2点で5%OFF】新生活まとめ買いキャンペーン実施中

新米収穫作業最終日 ちょっと寂しい

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青森でお米とタマネギ作りに取り組んでいるマエダライスです。
およそ1か月に及ぶ収穫作業が終わりました。

 

長かったようで短かった1か月。人も機械もフル稼働で動いた1か月。
終わってしまうと少し寂しく感じます。

 

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人も機械もおつかれさまでした。

 

さて、収穫作業は終わりましたが乾燥調製脱穀作業はまだまだ続きます。あと1週間くらい。それと並行してタマネギの植付も行っています。

 

雪が降るまでに田んぼの耕起もやりたいところ。まだまだ忙しい日は続きます。

 

 

今年から品種を「つがるロマン」から「ゆめおばこ」に変更しました。
ゆめおばこは、秋田の「あきたこまち」と岩手の「ひとめぼれ」を掛け合わせた品種です。それぞれの特徴を受け継いだ、粘りがあって、それでいて後味があっさりしているとても美味しいお米です。店長おすすめの商品です。

store.shopping.yahoo.co.jp

新米発売のお知らせ

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青森でお米とタマネギ作りに取り組んでいるマエダライスです。
Yahooショッピングストアでの新米発売を開始しました。

 

新米の準備は収穫作業と並行しての事なので毎年遅れがちになり大変ご迷惑をおかけしております。

 

今年は”ふるさとのお米”の原料が”つがるロマン”から”ゆめおばこ”に変更となりました。つがるロマンは暑さに弱いという傾向があって、県内で作付けが年々減少しています。噂では数年で種子の供給もストップすると言われていて、当店では早めに代替えの品種に切り替えた次第です。

 

”ゆめおばこ”は”つがるロマン”より粘りが強く柔らかい印象です。特Aクラスにも引けをとらないほど舌触りも良く、お客様にもご満足いただけると思います。

ja-obako.or.jp

 

新米のお求めはこちらから。使いやすい3㎏・10㎏をご用意しております。

store.shopping.yahoo.co.jp

 

収穫作業はまだまだ続きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

セフティー3 散水簡易タイマーSST-1 購入から3か月で故障

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青森でお米とタマネギ作りに取り組んでいるマエダライスです。

ビニールハウスの散水用に簡易タイマーを購入した記事を以前書きました。 

www.aomori-maedacorp.com

とても便利で3個ほど購入して使用していましたが、屋外の直射日光に当たる場所で使用していたものが故障しました。タイマーが機能しません。朝ハウスの様子を見に行くと、水があふれ出していました…
使用頻度はほぼ毎日。故障個所はゼンマイ式のアナログダイヤルが動いていない状態。
便利なので買い替えを検討します。

 

続いてはカラス被害。換気のためにハウスを開けるとこうなります。

側面は防鳥ネットで対応するとして問題は前後の扉部分です。

鳥よけ本格的に考えないといけません。

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 ついでに今年導入したコンセントタイマー。ポンプの作動に使用しています。

 

お米の種籾 温湯消毒

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青森でお米とタマネギ作りに取り組んでいるマエダライスです。
今年もお米作りが始まりました。
お米の苗づくりはまず種の消毒からスタート。60℃の熱湯で種籾を殺菌消毒。

 

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2日おきに水を交換。種籾への酸素の供給と発芽抑制物質の除去のため、かな?
あとは嫌気性微生物の除去。 腐敗の原因だしね。

 

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積算温度100℃を目指します。 

 

 

DATA

日付 2020年3月21日~3月22日

機械 YS500P

品種 ゆめおばこ

数量 512㎏

作業時間 6時間

食味特Aに青森県産まっしぐら、初獲得

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青森でお米とタマネギ作りに取り組んでいるマエダライスです。
ニュースを見ていたら青森県産まっしぐらがお米の食味ランキングで特Aを取得したようです。昨年から2ランクアップ、大躍進です。

 

www.kahoku.co.jp

 

食味ランキングとは?

米の食味ランキングは、一般社団法人日本穀物検定協会が良質な米作りの推進と米の消費拡大に役立てるために、炊飯した白飯を試食して評価する食味官能試験に基づき、昭和46年度産米から全国規模の産地品種について行っているものです。
具体的には、専門の食味評価エキスパートが、基準米と試験対象米とを比較評価する方法を行っています。ランクは、複数産地のコシヒカリブレンド米を基準米とし、これと試験対象の産地品種を比較して概ね同等のものを「A’」、基準米よりも特に良好なものを「特A」、良好なものを「A」、やや劣るものを「B」、劣るものを「B’」として5段階評価を行い、この結果を毎年食味ランキングとして発表しています。

米の食味ランキングとはどのような内容なのか教えて下さい。:農林水産省

 

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ランキング試験|食味試験|日本穀物検定協会

 

日本のお米は全部平均以上の食味

調べてみると日本のお米は全てがA´以上、基準となる複数産地のコシヒカリブレンドと同等かそれ以上となっています。つまりどのお米も美味しいということ。

栽培方法が確立されて普及しており、作物に与える栄養分も基本は窒素・リン酸・カリウム+微量元素ってのはどこも同じ。違いは地域による気候の差と品種(種)のもつ特性だけ。あとはその特性をどれだけ引き出せるか。こうすれば品質が向上するのではないかーっていう新しい栽培理論は次から次に出てきて、遅かれ早かれそれは全国に普及してお米作りに反映されていきます。

こうして全国的に基本的な栽培方法は同じで、なおかつ年々品質向上に向けた改善が繰り返されているため日本のお米はどの産地のお米も美味しく育つのではないかなと自分は考えます。

 

 

今回食味ランキング特Aを獲得した 青森県産まっしぐらはこちら。

store.shopping.yahoo.co.jp

特Aを取得して嬉しいところですが、普段使いのお米としてコスパに優れた”まっしぐら”が突然ブランド米として扱われちゃうと当然価格も上がって、お客様は使いづらいし自分としても売り辛い状況になるのではと、ちょっと心配。

 

とりあえず先のことは不明なのですが、今はお手頃価格で特Aのお米が買えるのでぜひ一度お試しください。使いやすい10㎏もご用意しております。