青森でお米とタマネギを栽培しているマエダライスです。
現在は田植の真っ最中で、並行して苗を育てています。
今回苗が立ち枯れ病になりました。なんでこうなった?なにがダメだった?原因解明のために色々調べて勉強中。
一見問題ないように見えますが
よく見ると茎の部分に白いものが、
苗を持ち上げてみると・・・カビです。
赤、白、緑、色とりどり
症状が進行すると生長が鈍りこのように枯れてしまいます。もちろん根張りも悪いです。もしかしたらタマネギの苗も立枯れだったのかなー、、、
さてさて、立枯れ病ってあまり経験が無くて、なんで発症したのか原因を調べているところです。随分前に購入した本があったのでこれを読み返すことに。
参考書籍
立枯れ病について、今回自分が指摘されたのは・・・水分過多、高温多湿、水のやりすぎ。立枯病の原因というとこちらの地方では大体このようなことを言われます。
でも本当にそうなんだろうか?
稲はたしか抽水植物のはず。抽水植物が水分過多で病気って想像つかない。
今回立ち枯れ病になって密苗指導にあたっていたヤンマーの担当の方に言われたのは注水が早すぎたからかも。という事。確かに今回少し早めに注水しました。気温が高くて覆土がすぐに乾いちゃうからハウスに並べて2日ぐらいで入れてました。
メーカー担当いわく基本的に1.5葉になったら水を入れる。それは、、、なぜ?
色々探しても文献が無いので想像するに、まだ地上部から地下部(根)へ酸素を送る器官が発達していない状態で水につけると、、、酸欠になる?またはストレス過剰で苗が弱る?ことで病原菌に感染する。根も俗にいう畑根から水根へ発達途中であるから、、、うまく適応できない?
農文協会員制データベースより引用
水生植物であるイネの根には通気組織が発達する。そのため湛水状態の土中にある根の先端まで酸素を送ることができるのだが、水管理のしかたによって、その通気組織の発達度合いが変わるのではないかという観察が、多くの農家によってなされている。
一般に、湛水状態では、太くてまっすぐ伸びた根が目立つ。それに対して畑状態では、この根がくねくねと波打っているうえ、枝分かれした細根が多い傾向がある。前者を水根、後者を畑根と呼ぶが、水根は乾燥に弱く、畑根は湛水状態に置かれると根腐れしやすいと指摘する農家が多い。
イネにとって大事な根は、出穂四〇日前ごろから伸びる登熟に働く根である。そこで、この時期からの水管理は、土中の水分をたっぷりに保つか、あるいは比較的乾燥した畑状態を保つ(節水栽培)か、どちらか一貫した水管理を続けて、それぞれ水根、畑根を健康な状態で維持することが大事だといわれている。冷害対策で深水をするには水根を保ったほうがいい。
なんとなく辻褄が合ってきた。ただ立枯病は種類も発症の条件も多数あるようです。
参考にしたのはこちらの資料。
キーワードは低温。生長段階によって症状が異なる。
さらに!乾燥による発症もあるらしい。
(4)トリコデルマ菌
Trichoderma viride (Persoon) Link ex Gray
リゾープスについで発育の早い菌で、床土の乾燥や厚播きなどが原因となって発病し、地際部の葉鞘や不完全葉が褐変し、根は短くなる。床土表面やもみに白色の菌糸塊がみられ、緑化期以降は青緑色の胞子塊ができるので、区別は容易である。
なるほどね、この乾燥の条件も今回当てはまるかも。
プール育苗をまとめると
- ハウスの高低を均す
- 1.5葉まで注水しない
- その間の水やりは床土が乾いてから手潅水
- 注水後は昼夜ハウスを全開にするが、低温が続くようなら夜間は閉める
- プールの水は継ぎ足ししない、水が腐るため。一度水が無くなってから注水
追記
立枯れ病になったためタチガレエースを散布したけど完全に抑えるに至らず。
病気は早期発見が大事です。