青森でお米とタマネギ作りに取組んでいるマエダライスです。
ここ数日は種籾の殺菌消毒~浸種作業を行っています。
水稲では、いもち病や、ばか苗病の他、もみ枯細菌病など伝染源となる病害が多く、それを防ぐため農薬による種子消毒が一般的に行われています。しかし一部の病害、特に細菌性病害に対しては農薬による種子消毒だけでは防げないことが指摘されています。温湯殺菌による種子消毒は使用済み薬液の処理問題や環境にやさしい農業技術の確立、さらには農産物の安全性向上を考え、農薬に替る技術としてマエダライスでは種籾の温湯殺菌を取り入れています。
以前ネット詰めした種籾を使用します。
60℃の熱湯に10分間浸けることで種籾を殺菌消毒します。1度に消毒できる量は8㎏ネット×2袋、温湯消毒のデメリットは消毒する種籾の量が多い場合非常に時間がかかることです。
前日の夜に電源を入れれば翌朝には水温が60℃まであがります。水温が上がるには時間がかかるため途中足し水などをすると作業再開まで非常に時間がかかるので注意が必要です。
温湯消毒した種籾は冷水で十分温度を下げ浸種作業に移します。
浸種とは種子の発芽を促進するために、種子を水に浸すこと。
積算温度100℃を目安に1週間ほど水に浸します。適正水温は13℃ですが、青森ではまだ水温が7℃ぐらいしかありませ…そのためアクアリウム用のヒーターと水中ポンプで水温と水流を確保する試みを行いました。
ここ数年苗の管理に失敗(主に病気だったり)しているため、今年は色々作業を見直しています。浸種作業もその一つで、これまでは低い水温でもその分日数をかければ大丈夫だと思っていましたが資料などを読み漁るとどうやら発芽率の低下を招くようです。そのため今年はヒーターで水を加熱し適正温度に近づけ、水温が均一になるよう水中ポンプで水流を作ることにしました。
使用したヒーターはこちら、大型水槽用のものを楽天で。サーモ付きでヒーター2基セットのものを選びました。
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水中ポンプは発送まで時間がかかりそうなのでホームセンターに置いてあるものを適当に購入。このポンプで1時間に約600ℓ水替えできるようです。
できればもうちょっとパワーがあるポンプが欲しかった。このポンプの排水口に適当なホースを組み合わせて水流をつくっています。この後塩ビパイプに穴を数か所開けてシャワーパイプに加工したものを更に取付しました。
まだテスト段階ですが、大型水槽用のヒーターでも1基では温度がなかなか上がってくれません。あとはポンプの排水量が低いため上が暖かく下が冷たい状態が続いています。まだまだ改善の余地ありです。とりあえず今は天地返し(上の種籾を下へ、下の種籾を上へ)で対処します。
この消毒~浸種作業をあと3、4回行います…
追記
ヒータの設定温度を20℃にしたままの状態で朝確認したところ水温は10℃でした。ちょっとパワー不足です。もうちょっと設定温度上げてみますがこまめに水温チェックしないと危険。